スマホの使用で姿勢が…姿勢改善するには?
〜スマホの使用で姿勢が悪くなる原因と改善方法〜

【スマホが引き起こす身体トラブル】

スマートフォン(スマホ)は日常生活に欠かせない便利なツールですが、長時間の使用によって姿勢悪化や身体の不調を引き起こすケースが増えています。特に近年は「スマホ首(ストレートネック)」という言葉も広まり、首や肩の痛みに悩む人が増加しています。また、片手操作による小指への負担や、寝ながらスマホを見ることで起こる肘・腕の痛みも問題視されています。

【スマホ首(ストレートネック)の原因】

スマホ使用で姿勢が悪くなる最大の原因は、「うつむき姿勢」が長時間続くことです。本来、人の頭の重さは約4〜6kg程度ですが、前傾姿勢になるほど首への負荷は増加します。首を30度傾けると約18kg、60度では約27kgもの負担が首にかかるともいわれています。そのため、スマホを胸元や膝の位置で見る習慣が続くと、首や肩の筋肉が常に緊張した状態になります。
さらに、スマホ操作中は背中が丸まり、肩が前へ入る「巻き肩」になりやすい特徴があります。この状態が続くことで、首こりや肩こりだけでなく、頭痛、腰痛、疲労感、呼吸の浅さなどにつながることがあります。

図1 横向きに寝る姿勢

【姿勢改善のポイント】

姿勢改善のためには、まずスマホを見る位置を見直すことが重要です。画面をなるべく目線の高さへ近づけることで、首の前傾を防ぎやすくなります。また、30分〜1時間に一度はスマホから目を離し、肩を回したり首を軽く動かすなど、こまめな休憩を取ることも効果的です。
座って使用する際は、浅く座るのではなく骨盤を立てて深く腰掛けることが大切です。耳・肩・腰が一直線になるイメージを持つことで、猫背予防につながります。

【「スマホ指」に注意】

また、最近増えているのが「スマホ小指」と呼ばれる症状です。大型スマホを片手で支え続けることで、小指の関節や神経に負担がかかり、痛みや変形、しびれが起こることがあります。特に小指でスマホの底を支える持ち方を長時間続けると、圧迫障害につながる可能性があります。
この対策としては、両手でスマホを持つことや、スマホリング・スタンドを活用することが有効です。長時間の片手操作を避けるだけでも、手や指への負担軽減につながります。

【「寝ながらスマホ」の危険性】

さらに注意したいのが、「寝ながらスマホ」です。横向きや仰向けの状態で長時間スマホを見ると、肘を曲げ続けることで神経や筋肉が圧迫され、腕のだるさや肘の痛みが起こりやすくなります。特に横向き姿勢では片側の肩や腕に負荷が集中し、血流低下によるしびれを感じる場合もあります。
改善策としては、寝ながら長時間スマホを見ないことが第一です。どうしても使用する場合は、クッションやスマホスタンドを使って腕への負担を減らしましょう。また、寝る直前のスマホ使用は睡眠の質低下にもつながるため、就寝前は使用時間を短くすることが理想です。

図1 横向きに寝る姿勢

【まとめ】

スマホは便利な一方、使い方次第では身体へ大きな負担を与えます。しかし、姿勢や持ち方を少し意識するだけでも、不調予防につながります。日頃から「目線を下げすぎない」「片手操作を続けない」「寝ながら長時間見ない」ことを意識し、スマホと上手に付き合っていくことが大切です。

執筆者
池尻大橋せらクリニック 理学療法士 佐藤 脩斗
監修
池尻大橋せらクリニック 医師 世良 泰
池尻大橋せらクリニック