ゴールデンエイジという言葉を聞いたことはあるでしょうか?子供はほうっておいても勝手に成長します。しかし、成長する時にやるべきことをやらないとその後に困ることも!?今回は成長期に必要な運動に関して説明していきます。
〇ゴールデンエイジとは
ゴールデンエイジ(Golden Age)とは、子供の運動能力や技術が急激に伸びる9~12歳前後の時期を指します。
この時期には神経系の発達がほぼ完成し、複雑な動きを短期間で習得できる黄金期とされており、最も運動スキルが伸びる時期です。
〇成長段階による分類
段階 | 年齢目安 | 特徴 |
---|---|---|
プレゴールデンエイジ | 5~8歳 | 神経系が急速に発達する時期 |
ゴールデンエイジ | 9~12歳 | 動きの習得が最もできる時期、見たものをすぐに真似することが可能 |
ポストゴールデンエイジ | 13歳以降 | 体格が成長し筋力向上が目立つ時期 |
〇ゴールデンエイジが無駄になる?
見たものをすぐに習得できるゴールデンエイジ。この時期で動きを効率よく習得できるのは多様な動きを経験し、土台づくりをしてきたプレゴールデンエイジがあってこそ。プレゴールデンエイジに偏った動きだけを繰り返すとゴールデンエイジでの運動習得がうまくいかない可能性もあります。
〇それぞれの時期にやるべきこと
プレゴールデンエイジ
1.多様な運動経験を積む
1つの競技に特化するよりも、いろいろな動きを体験させることが神経回路を発達させます。
2.成功体験をたくさんする
簡単な課題でも「できた」という経験が自信とやる気につながります。
ゴールデンエイジ
1.正確な動作獲得
・スポーツの技術習得はこの時期が大切
2.視覚からの学習が得意
・見てすぐに真似できる時期.上手な人の動きを見る機会を増やすことも重要です。
考えて動きを習得できるのがゴールデンエイジ!!
〇注意すること
神経系の成長がほぼ完成する時期ですが、骨の成熟具合(骨年齢)は実年齢と合わないことがよくあります。骨年齢に合わせて運動負荷を調節しないと怪我のリスクが高くなります。特にこの時期の過度な筋トレは控えましょう。
ゴールデンエイジが将来に与える影響
・ゴールデンエイジに多様な動きを経験しておくと、中学・高校以降の専門競技の習得がスムーズになります。
・偏った運動(特定の競技だけを過度に行う)や運動不足だと、バランス感覚や反応力が未熟なまま成長してしまうこともあります。
まとめ
ゴールデンエイジは、 まさに「一生に一度の運動神経の伸びしろ最大の時期」。このタイミングでどれだけ多くの動きを経験できるかが、その後の運動能力の基礎を大きく左右します。
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執筆者
池尻大橋せらクリニック 理学療法士 石井 亮多
監修
池尻大橋せらクリニック 医師 世良 泰
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