「肘の内側がズキズキする」「物を持った時に肘の内側が痛い」そんな経験はありませんか?
それはゴルフ肘かもしれません!!
■ ゴルフ肘とは?
ゴルフ肘とは、肘関節の内側に痛みが出てくる症状があり、正式には「上腕骨内側上顆炎」と呼びます。
【原因】
名称にゴルフがついていますが、テニスや仕事、日常生活で肘関節や手関節を繰り返し使う場面(野球・重い荷物を運ぶ)が原因でよく起こります。
【よくある原因】
・仕事:パソコン作業、ピアノ演奏、重たい荷物を持つ
・スポーツ:ゴルフ、テニス、野球、バレーボール
・日常生活:タオルをしぼる、フライパン操作、長時間のスマホ操作
他にも、指や手首を曲げる筋肉の筋力低下や柔軟性の低下が原因となることもあります。
【なぜ痛くなるのか】
肘関節の内側(上腕骨内側上顆)には、指や手首を手のひら側に曲げる筋肉や腱が付着しています。そこへ急激な負担や小さな負担の蓄積(オーバーユース)がかかることで、炎症が起こります。
ゴルフでは、スイング時に手打ちになったり、ダフる(クラブでボールに当てる前に地面を叩く)などの動作で肘の内側に負担がかかり、ゴルフ肘になることがあります。
【セルフチェック】
1. 肘を伸ばした状態で手をグーにして握る
2. 反対の手で手首を反対方向へ伸ばすように抵抗を加える
3. 肘の内側に痛みが出たらゴルフ肘の可能性があります
■ 予防のためにできること
予防のポイントは、使いすぎを避け、筋肉の柔軟性と筋力を保つことです。
【1. ストレッチで柔軟性UP】
・肘を伸ばし、指先を反対の手でつかむ
・手の甲側に反らして伸ばす(10~15秒)
※1日2~3回行うのが目安。違和感があるときは回数を増やしましょう。
【2. 握力の強化】
・タオルを丸めて握り、5秒キープ→ゆっくり緩める(10回×2セット)
・握力を高めることで、肘への負担を軽減できます。
※痛みがないときに行いましょう。
【3. 作業中の工夫】
・長時間の作業では、1時間ごとにストレッチを
・スポーツの前後には、入念なウォーミングアップとクールダウンを
■ まとめ
ゴルフ肘は、誰にでも起こり得る「使いすぎのサイン」です。
日常的にストレッチや軽いトレーニングを取り入れて、痛みの出にくい体をつくっていきましょう。
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執筆者: 池尻大橋せらクリニック 理学療法士 石井 亮多
監修: 池尻大橋せらクリニック 医師 世良 泰
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