日焼け止めと服(日傘)どちらが効果あるの?

これから夏本番を迎え、レジャーやお祭りなど屋外で過ごす機会が増える季節です。近年は日焼け止めやUVカット衣類、日傘などさまざまな紫外線対策グッズが販売されていますが、「結局どれを選べばいいの?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
今回は、日焼け止めと服・日傘それぞれの特徴を比較し、効果的な紫外線対策についてご紹介します。

〇紫外線対策はなぜ必要?

紫外線を浴びると、いわゆる日焼け以外にも皮膚の細胞にダメージを与え肌の老化につながります。

〇紫外線の種類は?

紫外線の種類によって対象になる日焼け止めの効果が変わります。

紫外線の種類 肌への主な影響
UV-A 皮膚の黒化(サンタン)を引き起こす
シワやたるみなどの光老化の原因となる
UV-B 皮膚が赤く炎症を起こす(サンバーン)の原因となる
メラニン生成を促進し、サンタンにつながる

〇日焼け止めの特徴

日焼け止めは皮膚に直接塗布することで皮膚への紫外線をカバーする効果があり、効果の目安としてサンケア指数(PAやSPF)の表記があります。それぞれPAは紫外線のUV−A 、SPFは紫外線のUV−Bに対して効果を発揮します。
PAは紫外線を浴びた後、2〜24時間に生じる皮膚の即時黒化を指標にしていてPAの横にある+の数値が高いものほど効果が高くなるといわれています。
SPFについては、紫外線によりサンバーンを起こすまでの時間を、日焼け止めを使用しなかった時と比べて何倍に延ばすことができるかの目安といわれています。
サンバーンは、日焼け止めを使用していない状態では、日本人の場合は普通肌の方で約20分で生じると言われています。これを例えば、SPF50の日焼け止めを使用することで約50倍に延ばせることになります。
日常生活ではSPF・PAが比較的低いものでも十分な場合がありますが、レジャーやスポーツなど長時間屋外で活動する際は、より高いPA・SPFの商品を選ぶと安心です。
また、現在は、飲むタイプの日焼け止めもあります。飲むタイプには、ポリフェノールやカロテノイドなどの抗酸化成分が含まれています。これらの成分には、紫外線によって生じる酸化ストレスや炎症を抑え、皮膚へのダメージを軽減します。
しかし、紫外線を直接遮断する作用はありませんので、塗り直しが難しい場合の補助的な対策として活用するのが良いです。
(2020.環境省 2023.小西さやか 2025.Natarelliら 2025.Hussainら)

〇服や日傘の特徴

服や日傘は直接的な紫外線を防ぐことができ、服については長袖のように肌を覆う部分が多く、なるべく目が詰まっている生地であるとともに色に関しても白色よりも黒い色の方が紫外線を防ぐ効果があると言われています。
(2020.環境省 2023.小西さやか)

〇結局、どちらが効果的?

上記に各グッズの効果について記しましたが、日焼け止めと服(日傘)のどちらが効果的なのでしょうか。メリット・デメリットをそれぞれ表に以下にまとめました。

対策 メリット デメリット
日焼け止め 肌に直接塗るため、衣服では覆えない顔や首、手なども保護できる 汗をかいたり、タオルやハンカチで拭いたりすると効果が低下するため2~3時間おきの塗り直しが必要
日傘 直射日光を遮り、直接当たる紫外線を軽減できる。日陰を作るため暑さ対策にも役立つ 大気中で散乱した紫外線は完全には防げない
衣服(UVカット・長袖など) 着ている間は塗り直しが不要 黒色の衣服は熱も吸収しやすく暑さを感じやすい

このように、それぞれ注意が必要な部分や効果が発揮しきれない部分があり、1つのグッズで紫外線対策を完結することは難しく、組合せて使用する必要があります。(2020.環境省)

〇まとめ

紫外線対策は1つのグッズでは補いきれない部分があり、それぞれの特徴を把握しながら組み合わせて使うことが重要になります。
ぜひこの機会に、ご自身に合わせた紫外線グッズのセットを用意し、より効果的な紫外線対策をして楽しい夏をお過ごしください。

執筆者
池尻大橋せらクリニック 理学療法士 宮田 哲朗
監修
池尻大橋せらクリニック 医師 世良 泰
池尻大橋せらクリニック