両利きって先天性なの?後天的に手に入れることはできる?

そもそも利き手・両利きの違いって何?

「利き手・利き足」とは、自然に使いやすく、正確で安定した動作ができる側を指します。
「両利き」とは、左右どちらでも同程度に複雑な動作が可能な人を指します。

両利きって先天性なの?

利き手は脳の構造や遺伝的要因と深く関係しており、先天的に左右どちらの手も器用に使える人「両利き」が存在するのは事実です。

両利きは後天的に身につけることはできるの?

後天的な訓練で“完全な両利き”になるのは難しいとされています。
しかし重要なのは、 左右差をゼロにすることではなく、左右差がある前提で調整し、使いこなす能力を高めることです。
後天的な経験や訓練によって「左右差を調整できる体」を身につけることは可能です。

左右差の調整はスポーツでどう影響するか?

(ここではサッカー、ゴルフ、テニスを例として考えています。)
スポーツの世界では、「利き手・利き足」がはっきりしていることが前提とされがちです。
左右差を無理に消すのではなく、「左右差があることを理解した上で、調整して使い分ける」身体づくりが重要となります。

① サッカーへの影響

サッカーでは利き足の精度が武器になりますが、左右差を調整できるとプレーの幅が広がります。
非利き足で「トラップ・ドリブル・パス」ができるようになることで、持ち替え動作が減り、判断と実行が速くなります。結果として、相手に読まれにくく、安定したプレーが可能になります。

② ゴルフへの影響

ゴルフは左右非対称な動作が多く、左右差の影響を強く受ける競技です。
左右差を無理になくそうとするよりも、左右差を理解したうえで体幹や下半身の安定性を整えることで、スイングの再現性が高まり、ミスショットの減少につながります。

③ テニスへの影響

テニスでは利き手の強さが注目されがちですが、非利き側の支えやバランス能力がパフォーマンスを支えています。
左右差を調整することで、フットワークや切り返しが安定し、ラリー中の動作がスムーズになります。その結果、疲労が溜まりにくく、試合後半でも精度を保ちやすくなります。

左右差を調整できると怪我の予防にもつながる

左右差が大きいと、ジャンプや着地、切り返し、投球動作を利き側で繰り返すことで負担が集中しやすくなります。左右をバランスよく使えるようになることで負荷が分散され、オーバーユースによる怪我のリスクを下げることができます。

非利き手・非利き足のトレーニング

非利き手

● 歯磨きを非利き手で行う
● 非利き手でスマートフォンを操作する
● 箸・スプーン・フォークを非利き手で使う
● 文字を書く(ひらがな→漢字→文章)
● プランクで非利き手重心
● キャッチボール(非利き手投げ)

非利き足

● 階段の最初の一歩を非利き足にする
● 片足立ち(歯磨き中など)
● 目を閉じた片脚立ち
● 足指でタオルをたぐり寄せる(タオルギャザー)
● 足指ジャンケン
● 片脚スクワット
● 非利き足でドリブル(サッカー)

まとめ 「可能性を広げるのは日々の使い方」

利き手・利き足には生まれつきの要素もありますが、後天的な努力によって「左右差を調整できる体」へと育てていくことは十分可能です。左右差を少しずつ縮めていくその積み重ねこそが、自分の可能性を広げる鍵になります。

執筆者
池尻大橋せらクリニック 理学療法士 佐藤 脩斗

監修
池尻大橋せらクリニック 医師 世良 泰

池尻大橋せらクリニック
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