昨今、老若男女に流行りのサウナ。
一般的には、サウナに入ることで「整う」という言葉をよく耳にします。
本コラムでは、「整う」の正体やサウナの効果、注意点を最新の知見をもとにご紹介いたします。
〇「整う」とはどういうこと?
「整う」とは、一般的に使われる俗語であり、医学的・科学的な公式の定義は存在しません。
実際には、以下のような感覚の報告を総称して「整った」と表現されています。
- 深いリラックス感
- 多幸感
- 体が軽く感じる
- 心拍や呼吸が安定する
- 余計な思考が消える
などの多数報告を総称して「整った」と使用されています。
〇サウナの効果とは?
サウナに入ることで、身体的・精神的なさまざまな面に良い効果を発揮します。
① 心疾患リスクの軽減
サウナに入る頻度が高いほど、心臓突然死や心血管疾患による死亡リスクが低下します。
② 精神的な幸福度の上昇
サウナに入る頻度が月5~15回の場合、月5回未満と比較して精神的な幸福度
の向上につながります。
③ 筋緊張の緩和
精神的ストレスや頸部周囲の筋肉が硬くなって起こる慢性緊張型頭痛の軽減、背中の痛み、
筋骨格系の問題を抱える方の疼痛軽減につながります。
④ 身体的疲労の回復
サウナに入ることで睡眠の質が向上し、身体的疲労回復に寄与します。
〇「整う」際の体の中の変化とは?
サウナに入ることでさまざまな良い効果を発揮しますが、実際に体の内部ではどのような変化が起きているのでしょうか。
① 自律神経の急激な変化
サウナに入ることにより急激な交感神経の賦活、外気浴により交感神経から急激に副交感 神経へ移り変わることで、深いリラックス状態へつながります。
② 脳内ホルモンの変化
自律神経の急激な変化とともに適度なストレスが脳を活性化させることで、特に多幸間 をもたらすとされるエンドルフィンが上昇します。エンドルフィンの作用により、リラックス状態や気分の高揚につながります。
③ 深部温度の低下
水風呂に入ることで、体の深部温度が急激に低下します。これらは眠気を誘うメカニズムに類似し、リラックス感を増加させます。
〇サウナに入る際の注意点!
サウナに入ったものの、「整った」感覚が得られなかった経験はありませんか?
体調や入り方を誤ると体の負担となってしまうケースもあります。サウナに入る際の注意点を3つご紹介いたします。
① 水分補給をこまめに行う
発汗による脱水やめまい誘発予防のため。
② アルコール摂取後に利用しない
アルコールの作用による脱水や、心拍数上昇により心臓への負担が大きいため
③ 体の限界まで我慢をしないこと
交感神経が過剰に働いたのち急激に副交感神経が働くため、ヒートショックのリスクがあるため。
上記内容を意識することで「整う」につながり、良い身体的効果を期待することができます。
基礎疾患をお持ちの方は、主治医に確認したうえで実施することをおすすめします。
〇まとめ
サウナは心血管機能の向上や精神的リラックスなど、さまざまな健康効果が期待されます。
自身の体と相談しながら、有効的に利用してみてください。
執筆者
池尻大橋せらクリニック 理学療法士 山下 暁
監修
池尻大橋せらクリニック 医師 世良 泰
池尻大橋せらクリニック